このあいだの日記
子どものころのときのように、
南草津図書館の音楽・演劇の本棚の向かいの一人がけの椅子にすわる。
窓から空が見えて好きだった席、きょうはブラインドがしまっていた。
さっきまで草津でお友達親子とランチ。
ただ簡単な言葉にするならば、とってもいい時間だった。それだけ。
あの親子がとてもすてきだとあたしが感じたように、
あたしもそう思われていると母が誇らしい。
立場があっても人と人に変わりはなくて、
それを見抜く力があたしにはある。
これはあたしの強みであって母に与えてもらったもの。
そんなあたしの強みは今日も存分に発揮してくれた。
「最終的には必ず受け止めてくれる」
今後あたしがどんな人生を歩んでいようが、その言葉がほしかった。
言葉を選びながら、様子をうかがいながら話してくれたその心はきっと彼女が人生で色んなことを感じ取ってきたことを物語っている。
あたしの人生、あたしが見捨ててどうする。
あたしには揺るぎない覚悟がまだ用意できていなかった。
それを母は悟っている。
図書館の静けさの中に響く
足音、本を取り出すときの音、懐かしい音が心地いい。
スポーツや宇宙の本棚ばかり立ち止まっていたあの頃のあたしが想像していなかったほどの日々を送っている。
あの頃のようにゆっくりと歩き回り、立ち止まる本棚はどこだろうか。